きずなづくりプロジェクト「絆レボリューション」きずなづくりの心得。妊娠期からの「きずな」づくりを始めましょう!!

産婦人科ドクターにインタビュー

「きずなづくり」について産婦人科ドクターにインタビュー。

赤ちゃんとお母さんを見守る胎児心拍モニター

飯藤産婦人科
院長  飯藤 豪一
URL:http://www.iito.or.jp

大阪府門真市にある飯藤産婦人科院長飯藤豪一先生に、
親子の絆づくりについてお話をお伺いしてきました。

おなかの赤ちゃんとお母さんの絆づくりのために、
指導していることはありますか。
妊婦さんには、おなかの赤ちゃんの胎動に気を付けるようお話しています。
個人差はありますが、だいたい16週くらいから赤ちゃんの胎動を感じられるようになってきます。
赤ちゃんが自分のおなかの中で動くことを実際に感じる事により、この頃から「お母さんになるのだな」という自覚も芽生えてきます。
胎動を意識してもらうことで、おなかの赤ちゃんへの愛着も深まり、母性の育みにも良いと考えております。
胎動を感じやすくする方法ってあるのでしょうか。
当院では、胎児の心拍の確認できる妊娠30週くらいから検診の度に胎児心拍モニタリングを胎児の健康を確認しております。 ※胎児心拍モニタリングとはNSTとも言われ通常お産が近付いた妊娠後期にされることが多い検査です。
NSTは、ノンストレステストの略で、ストレスのない状態(陣痛のない状態)で、おなかの赤ちゃんが元気かどうかを検査し、心拍の状態を見てお産に耐えられるかどうかを調べる方法の1つです。
検査方法は、分娩監視装置(胎児監視装置)という機械を使い、「胎児心拍をとる」「おなかの張りをキャッチする」2種類のセンサーを使います。
お母さんは楽な姿勢になり、胎児心拍をとるセンサーを赤ちゃんの心音が一番よく聞こえるあたりに、おなかの張りをキャッチするセンサーは子宮上部あたりにつけます。
装置から胎児心拍とおなかの張りを記録したグラフが出てきます。
そのグラフを見ながら赤ちゃんが元気かどうかを診断します。
当院では、胎児心拍モニタリングを、妊娠期間の早いうちから行っております。
胎動を感じにくい方も、グラフを見ることにより、今赤ちゃんがどんな状態かなど目で見て感じて頂ける場合もあります。
胎児心拍モニタリングを妊娠期から行うとどんな効果があるのでしょうか。
1つは目で見て、お母様により胎動を感じて頂けるようにということですが、もう1つの目的は、赤ちゃんの健康管理というところにあります。
ほとんどの方が妊娠すれば何もしなくても自然に赤ちゃんは大きくなるし無事出産できると考えていると思います。
ですが実際、妊婦さんの100%中20%は何らかの理由で赤ちゃんに異常を来すケースがあるというのが事実です。
昨日まで元気だったおなかの赤ちゃんが突然動かなくなり、おなかの中で心拍停止している、といった状況も想定されうるわけです。
胎動に対して疎いお母さんも中にはいらっしゃいます。
その場合、気付かずに死産に至るという最悪のケースもあります。グラフの波形で赤ちゃんの心拍、お母さんのおなかの張りを定期的にチェックすることで、異常を事前に見つけ出し、より安全にお母さんも赤ちゃんも元気な状態でお産に臨んで頂けるようにという目的で行っています。
自然分娩についての先生のお考えを教えてください。
皆さんは自然分娩とはどういったお産をイメージされますか。
昔の助産所、産婆さんといった自宅などで出産していたことを自然分娩というのであれば、現在日本の産婦人科で行っている分娩は、医師の手による医療が介入した分娩ということになります。
現在のお産は医療が介入したお産が主流です。
その中で、できるだけ医療が介入せず、お母さんと赤ちゃんが一緒に頑張って親子の自然な力で出産に臨み、必要な場合にはすぐに医師が的確な判断をして、相応しい処置を施し、お産を助けるという流れがあります。
それは現在に求められている自然な分娩だと考えております。
妊娠中、ご主人様がおなかの赤ちゃん、お母様にしてあげられることは何かありますか。
お父さんは一家の大黒柱です。
お母さんが安心してかわいい元気な赤ちゃんを産むためには、お父さんがしっかり仕事を頑張って、お母さんと赤ちゃんのために稼いできてください。
お母さんに心配事があると、おなかの赤ちゃんも不安になります。
精神的なダメージは、心だけでなく、体も傷つくことがあります。
産まれてくる自分の子供のために頑張ってください。

取材/文章 中村有希(Eu-D)

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