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Female(女性) Fetus(胎児) Family(家族) Future(未来)のためのクリニック
産科婦人科福岡医院
院長 福岡 正恒
URL:
http://www.dr-fukuoka.com/
京都市下京区にあります、「産科婦人科福岡医院」の院長、福岡正恒先生に親子のきずなづくりについてお話をお伺いしてきました。
妊娠中からの親子のきずなづくりのために、どのようなことが大切なのでしょうか?
妊婦さんはまず自分自身を大切にして、心身の健康を保つこと。またご家族は、妊婦さんが気持ちのゆとりを持って、胎児への愛情をはぐくめるように環境を整え、いたわりの気持ちを持って接してあげること・・・これがきずなづくりの第一歩です。そして妊婦さんだけではなく、家族みんなが早くから胎児を家族の一員として認知し、妊婦さんのお腹に向かって楽しく話しかけたりして、生まれてくることを心待ちにできる環境ができあがっていれば、妊娠中はもちろん、出産後のきずなも万全でしょう。
お腹の赤ちゃんをいとおしいと思えること、家族が共に喜んでくれることを幸せに思えることで、妊婦さん自身の精神状態は安定します。そして妊娠中のお母さんが心身共に健康でストレスなく過ごすことは、胎児の健やかな成長にとっても大事なことです。もし心身のストレスや不眠が続けば、それは胎児の身体的・神経的な発達にも悪影響をおよぼす可能性があります。
話かけといえば、胎児の聴覚機能は、遅くとも7〜8ヶ月までには発達していると言われています。もちろん、胎児にとって一番よく聞こえる声はお母さんの声で、普通に話すトーンでも赤ちゃんには心地よく聞こえているはずです。
最近は「胎教にいい音楽」というジャンルもあるようですが、妊婦さん自身がリラックスできる/心地よいと感じる音楽が、胎児にとってもいい音楽だと言えます。しかし、たとえお母さんが好きでも、騒々しい音楽や大きな音を絶え間なく聴かせられると、胎児の睡眠のサイクルが乱れて、成長や発達が妨げられる可能性があります。
こちらの医院では、そうしたきずなづくりの支援のために、どういうことを考えておられますか?
妊婦健診では毎回、超音波診断を行っています。胎動が感じられるようになるまでは、生きているかどうかもわからず不安だとおっしゃる方も、妊娠初期から活発に動く胎児の様子を超音波でご覧になると、安心されます。モニターや録画画像をご家族も一緒にご覧になることで、早い時期から、みんなで胎児の成長を見守りたいという気持ちが強くなれば、そしてそれが家族みんなで協力して赤ちゃんを迎える態勢を早くから整えることにつながれば、親子関係・家族関係の絆は強いものになると信じています。
大病院での妊婦健診ですと、時間的な制約もあり、超音波診断の回数や時間がどうしても少なくなりがちです。超音波検査の一般的な目的は、あくまでも胎児・胎盤・羊水などの異常をみつけることで、患者さんも「異常がない」と告げられると安心はされるでしょうが、短時間の検査では、なかなか実際の赤ちゃんの姿をそこから想像するのはむずかしいものです。しかし、顔、口や手足の動きなどを見せて説明してあげると、とたんに患者さんの表情が変わり、目が輝いてきます。生まれてくるまでは神秘的で、遠い別世界で暮らしているような存在の胎児ですが、子宮の中でも、お水を飲んだり、あくびをしたり、手足を動かしたり・・・、意外にふつうの生まれた赤ちゃんと同じような生活をしていることを実感してもらうことで、より身近でいとしい存在に感じられるようです。
それゆえに当院では、毎回超音波を行って胎児の成長が順調であることを確認するとともに、時間が許すかぎり、その生態を見てもらえるように努めています。健診のたびに赤ちゃんに会える・・・それを楽しみに健診に来ていただくことが、理想的な妊婦健診のあり方だと思います。
また最近では、4D超音波(リアルタイム三次元超音波)という装置を用いた検査もあります。定期健診の手段としては使いにくいのですが、二次元とはちがい、体の凹凸を立体的にとらえ、肉付きまでリアルに描出できる検査なので、胎児の顔や姿形、動きがよりよく認識できます。
おなかの胎児の状態をわかりやすく説明されるために、毎回カードを渡しておられるそうですが?
毎回妊婦健診のたびに、超音波での胎児計測を行った後で、
「赤ちゃんは、今これぐらいの大きさに成長しました。」
「赤ちゃんの手のひらは、今これぐらいの大きさです。」
「赤ちゃんはおなかの中で、こんな向きに入っています。」
そんな週ごとの情報がわかりやすく見られるカードを差し上げています。
こうした胎児の成長の度合いや、妊婦さんの体重増加などをわかりやすく表示してくれるソフト(イヴフォーマ)を導入しているのは京都でも当院だけです。
※Eveforma(イヴフォーマ):妊婦&胎児管理ソフト
産後のお母さまのケアには具体的にどう取り組まれていますか?
クリニックならではの、小回りのきく特性を活かし、流れ作業ではない、一人一人の患者さんに応じた、オーダーメイドのきめ細かなケアを心がけています。
入院中のケアや指導においても、たとえば授乳は決められた時間ではなく、赤ちゃんの生活リズムに合わせて随時行ってもらっています。また、出産の経緯や疲労度などもちがうお母さんたちに、一律に産後母児同室を強いるわけではなく、その方の体調や精神状態、ペースやリズム、退院後の家庭環境などに応じた個別の対応を行っていますし、患者さん自身の意志も尊重しています。お母さん自身の育児のストレスをなるべく除いてあげて、精神的なゆとりを持って育児に取り組んでもらうことが、母児間のきずなづくりにおいても大事だと思うからです。
さらにまた、退院後の経過や育児の慣れ具合も人それぞれですから、退院後のフォローをしっかりしてあげることも大切だと考えています。
産後うつについて福岡先生のご意見を頂けますか
「産後うつ病のために自殺」などというニュースを耳にすると、出産をお手伝いする者として心が痛みます。
一般的な傾向として、インテリジェンスが高く、妊娠・出産にもまじめに取り組もうとされる方には、理想の出産に向けてしっかり勉強もし、妊娠中の自己管理もきちんとする方が多いと思います。しかし出産の経過は十人十色。必ずしも頭で思い描いていたとおりにはいかないこともあります。あまり予備知識ばかり詰め込みすぎて「頭でっかち」になってしまうと、知識と現実とのギャップが、大きなストレスを生むこともあります。また、極端な考え方にとらわれてそれを理想としてしまうと、自分自身を苦しい立場に追い込んでしまいがちです。
ましてや初めての子育てともなりますと、ふだんこなしている仕事とはあまりにもベクトルのちがうもので、ストレスも発生しがちです。妊娠中の自己管理は自分の意志の力でできても、子育てはあくまで赤ちゃんが主体。いくら自分の生んだかわいい子でも、その子が何をしたいのか、どう扱ってほしいのか、わからなくて途方に暮れてしまうこともあるでしょう。
そんな時に、周囲に助けやアドバイスを求められる環境が確保できていることが大切です。ふだんの仕事に自信を持っている人ほど、「子育てもできて当然」と本人も周囲も思いがちです。人に頼らずあくまでも自分で・・・と頑張りすぎてしまうと、破綻が来てしまうことがあります。ご本人の親子関係や人との付き合い方も千差万別で、なかなか人に頼りにくい環境の方もおられると思いますが、時には(プライドを捨てて?)SOSを出すことが大切です。
周囲の方も、産後すぐで体調も気分も万全ではない方が、誰にも相談できずにつらい気持ちを一人で抱え込んでしまっていないか、気づかってあげて欲しいです。
最後にこれからお産を迎える妊婦さんに一言お願いします!
出産に向けて、自己管理や、イメージトレーニングなどによる心の準備は必要ですが、精神的なゆとりとバランス感覚を持って取り組むことが何より大切です。
ご家庭だけで解決しない問題や、ご家族に言えない悩みは、助産師外来で相談してみて下さい。解決の糸口が見つかったり、相談するだけで気が晴れることもありますよ。また、エアロビクスやヨーガなどの運動で体を動かしたり、他の妊婦さん達と話をすることもストレスをためないために良いことです。
出産に至るまでの経過は人によりさまざまで、一般的にいう軽いお産もあれば、時間のかかるお産もあり、また中には帝王切開が必要になる場合もあります。たとえ思い描いたとおりに進まなかったお産であっても、産んだことの充実感と、生まれた赤ちゃんへの愛情で幸せいっぱいになれる・・・それこそが「良いお産」なのではないでしょうか。
取材/文章 森さこ啓史(Eu-D)
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