きずなづくりプロジェクト「絆レボリューション」きずなづくりの心得。妊娠期からの「きずな」づくりを始めましょう!!

産婦人科ドクターにインタビュー

「きずなづくり」について産婦人科ドクターにインタビュー。

「こうのとりのゆりかご」〜赤ちゃんへの「愛着」という絆〜

− 心と心で絆をつくる確かな関係 −
慈恵病院 看護部長 田尻由貴子
慈恵病院
看護部長  田尻由貴子
URL:http://www.jikei-hp.or.jp/

2006年に熊本県熊本市にある慈恵病院に「こうのとりのゆりかご」が設置されました。
妊娠・出産・育児に悩むお母さんとお子様を何とか助けたいと作られたゆりかごは先生、そしてスタッフさんの努力によって支えられています。
複雑な事情を抱えた方が相談にやってくることも多い慈恵病院。
どのようにして絆づくりに取り組んでいらっしゃるのか看護部長田尻さんにお話を伺いました。


物を与えることでしか絆を深められないと思っている両親も多い現代ですが、
慈恵病院で取り組んでいる親子の「絆づくり」について教えて下さい。
慈恵病院 外観もちろん、どこの病院もマザークラスとかやっていますけれど、心を育てる育児ということで「妊娠中から」ということを発信しています。いわば「愛着」ですよね。
妊娠中から話しかけもそうですし、絵本の読み聞かせもそうですし、まだ見ない子どもに対して、妊娠した瞬間から(慈恵病院はカトリックの信仰に基づいて絶対に中絶はしないという理念があります)胎児から命だし、もう子どもが育っているという認識が一番大事だと思います。
周産期といわれる、妊娠から出産直後の親子の「関わり」が一番大事だということです。
当院ではエンゼルクラスですね。
今までは母親学級と言っていましたが「エンゼルクラス」としました。
お腹の中の赤ちゃんと一緒に子育てはもう始まっていますよということを意識して名称も変えました。
そこで使用するテキストも助産師が作って、そのテキストに沿って行っています。
具体的にここでお生まれになった赤ちゃんを養子縁組するという場合は、
どのようにして絆づくりをサポートされていますか?
マリア像 特別養子縁組では望まない妊娠をした方とお子さんが欲しい方がいらっしゃいますよね。
普通は特別養子縁組であっても、新生児のときから養母さんの元へいくというのはあまりされていないことです。ある程度経ってからというのが普通です。でも、当院では生まれて早い時期から養母、養父が抱いています。そうするとまるで我が子です。
本当に10ヶ月お腹の中にいたのと同じような感覚で、我が子への「愛着」が湧きます。
実母と養母がいるわけですが、生まれたら養母さんが育てますから、実母は健康な赤ちゃんを産むことに集中してもらっています。辛いですけどね。養父母は、ご夫婦で出産の際はいらっしゃいます。大事ですね。
生まれて早い時期からのケアが大切なんですね。
こうのとりのゆりかご ゆりかごを発信して、新たな取り組みというのはそういったところです。
養母さんも他のお母さんたちと一緒になって育児指導とか沐浴指導を受けて頂いています。 それに、母子同室も行っています。
普通の産後のお母さんと同じです。全く同じカリキュラムなんです。
赤ちゃんとお母さんが一緒に暮らしていく中で、絆というのは作られていくわけですよね。

是非、お腹の中の赤ちゃんを可愛がっていただきたいです。
そうすれば思春期の問題なんかも解決するんです。
そこが出来ていないがために、思春期が乗り切れないんですよ。
全てではありませんが、愛情を受けるという体験をしていないと、
自分の子にも虐待を繰り返してしまうようなことも起ってくるわけです。
自分がどう子供と接して良いか分からない、という相談もありますか?
慈恵病院 外観 それはまた生まれてからの話になりますけれどね。
「エンゼルクラス」で、赤ちゃんとの関わり方なんかを伝えています。
お母様はもちろんですが、やはり妊娠中からお父様にも加わっていただきたいです。
例えば、うちはもうエンゼルクラスはご両親、またはご家族みんなで来ていただくというやり方に変えて子育てへの参加を促しています。
− インタビューを終えて −

現代には、様々な形の「家族」があります。
特別養子縁組を行う親子のスタートもお手伝いする慈恵病院では、様々な工夫がなされ、全ての親子にとって一番良い方法は何か、日々向き合っていらっしゃいます。
以前、助産師さんたちが作成されたエンゼルクラスのテキストも拝見しました。
助産師としてお産に携わり、多忙を極める中、とても大変だったのではと思います。
しかし、そのテキストはとても温かく、作った方の想いを感じる素晴らしいものでした。
田尻看護部長は家族は形ではなく、心と心の絆を生まれて早い時期から、そして妊娠中からしっかりと作っていくことで親子になるのだと教えて下さいました。
絆こそがお母さん、そしてお子様の命を守るセーフティーネットであるのかもしれないと感じたインタビューでした。

取材/文章 西 美紗絵(Eu-D)

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